【松戸歯学部生向け】2年生で必要な教科書と不要な教科書(2022年)
2年生に進級すると1年生の時とは比較にならないくらい学習量が増えます。覚えることは格段に増加し、それに伴って授業外での勉強量も増加します。そこで大切になるのはレジュメとその理解のために使う教科書です。
2年生の初めに教科書の購入指示リストが配布されます。基本的のほぼ全てが医学の専門書のため1冊1冊が高く、総額は10万円近くになったと思います。しかし、高いお金を払って買ったにも関わらず使わなかった教科書がいくつかありました。おそらく昔の先生が指定したものがシラバスに書かれたままになって、その後改定がされなかった結果起こったことなので今いる先生が悪いわけではありません。授業で使わなかっただけで自習に役立ったものも複数ありました。
そこで、自分の主観が大いに盛り込まれていますが2021年の感想として、必要だった教科書と不要だった教科書を全授業でリストアップしました。よければ参考にしてください。
松戸歯学部の図書購買部は教科書類の売り切れが早い上に再入荷が2週間後になることが多いので、掲載リンクのAmazonで買うことを強くオススメします!
紹介書籍には必要/不要のほかオススメ度を載せています。なお、掲載しているものはシラバスに「教科書」として掲載されているものです。
★★★★★:授業で頻繁に使い、かつ自習に大いに役立ちます。
★★★★☆:たまに授業で使う、あるいは自習に役立ちます。
★★★☆☆:授業では使いませんが自習に役に立ちます。
★★☆☆☆:授業では使わず、たまに参考になります。
★☆☆☆☆:授業では使わず、あまり参考になりませんでした。
☆☆☆☆☆:必要なし。自習にも使えません。
【医療行動科学】
「歯科医療面接アートとサイエンス(改訂版)」伊藤孝訓 編
不要 オススメ度:☆☆☆☆☆
これは全く使いません。正直これが指定教科書だったことすら知りませんでした。授業でも使わず、図書館で見たことあったな、程度のものです。買ってる人も見たとがありません。
医療行動科学は配布資料が最重要なのでそちらを参考にしましょう。前期は医療倫理、後期は医療心理学が取り扱われます。資料からそのまま試験に出ることも多いので絶対に無くさないようにしましょう。
【解剖学】
「口腔解剖学 第2版」 脇田稔、井出吉信 監修
必要 オススメ度:★★★★☆
座学の授業では使ったり使わなかったりですが、後期の解剖実習の際に出る課題で大いに役に立ちます。内容が簡潔かつ厚くないため、自習にもかなり役立ちます。
若干アコギだなと思うのは初版と第二版でまあまあ内容が変わっているので安い初版を買うと授業の参考にならないというところです。教科書なので購入希望を図書館に出しても買ってもらえません。運が良ければメルカリで8000円ぐらいで手に入ります。
高いですが絶対に買っておきましょう。仕方ない出費です。
「グラント解剖学実習 改訂版」勝山裕 監訳
必要 オススメ度:★★★☆☆
座学では使わず、実習時に使います。ご遺体の解剖実習の手順書になるので、予習の際に読み込んでおくことが求められます。多くの人が実習室に持ち込んで読みながら作業を進めていました。
これも初版と改訂版で内容も色も大きく異なるので改訂版を買わなくてはなりません。ただし、僕は実習室に持ち込んで汚損されるのが嫌だった上に図書館にあったので、授業前に必要なページを図書館でコピーして持ち込んでいました。それで十分対応できます。
必要としましたが、図書館のコピーでもいいのでお金があまりない人は買わなくても大丈夫です。ただしコピーするのがめんどくさいので買った方がいいでしょう。
「イラスト解剖学」松村譲兒 島田和幸 著
不要 オススメ度:★★☆☆☆
座学でも実習でも使いませんが、内容は良いので自習には役立つと思います。ただ僕には合いませんでした。厚みがあるので辞書的な使い方がいいと思います。先生のレジュメにここから引用されているものがいくつかありました。
授業で持って来ている人は見たことがありません。お値段もそれなりなので余裕がある人は持っていても良いと思います。
解剖学はその他学習用参考図書の紹介を下の記事に掲載しています。是非チェックしてみてください!
【生理学】
「ビジュアル生理学・口腔生理学 第3版」和泉博之 浅沼直和 編集
必要 オススメ度★★★★☆
授業で扱う機会はありませんでしたが、自習でとても役に立ちます。さほど厚くない本で、内容もシンプルで洗練されているので読みやすいです。たまに課される課題はこの本を参考にして取り組むと良いです。
生理学の授業はレジュメが洗練されているので試験対策にはそちらを使い、内容が理解できなかったらこの本を読む、というスタイルで進めると良いでしょう。授業で使わないので安い旧版を買えば9割引くらいになります。
【組織・発生学】
「入門組織学 改訂第2版」 牛木辰男 著
必要 オススメ度:★★★★☆
前期の座学で大いに役立ちます。定期試験自体はレジュメを中心に制作されますが、レジュメは重要なところの抜粋のため文章による説明が欲しい時がままあります。そんな時この本を開くことで自習が滞りなく進められます。価格も全体の中ではかなり安いので買うべきです。
「カラーアトラス口腔組織発生学第4版」磯川桂太郎 下田信治 山本仁 編著
必要 オススメ度:★★★★★
前期は全く使いませんが後期に入ると常に使います。後期の実習の際に、これを持ってきていないと罰レポートを課されるので必ず買いましょう。
内容も簡潔で写真が多く掲載されているので読みやすく理解しやすいと思います。実習試験対策にも使えます。
【微生物・免疫学】
「口腔微生物学ー感染と免疫ー第6版」石原和幸 他編集
必要 オススメ度:★★★☆☆
授業では使いませんが先生たちからはこれで予習してから授業に臨むように、と求められます。この本に掲載されている図から試験に出ることもあるので持っておくと良いでしょう。
ただし、あくまで参考図書的な扱いのもとで読んだ方がいいです。微生物免疫学は暗記がメインなので、免疫学に入る前はレジュメ中心で勉強し、分かりにくいところはこの本で確認、というスタイルで臨みましょう。
「要約わかる口腔微生物学・免疫学」感染免疫教育研究会
不要 オススメ度☆☆☆☆☆
内容は纏まっていてとても良い問題集なのですが、定期試験には全く出ません。個人的にはオススメ度は星3くらいなのですがそういう意味では星0です。
確かこれは授業中に配布されたと思います。定期試験に出ないとなるとどのように扱って良いのかわからないため、今なおどう使えば良いか模索している最中です。
【生化学】
「スタンダード生化学・口腔生化学 第3版」平塚浩一 他著
必要 オススメ度:★★★★☆
授業では使いませんが、予習冊子を書く際に大いに役に立ちます。これがないとかなり難儀すると思うので買っておいた方がいいでしょう。
試験対策にはレジュメを使った方が絶対にいいですが、先生によってレジュメのわかりやすさが天と地ほど違うのでわからないところはこの本を開いて学習しましょう。良書です。
【医療統計学】
「はじめて学ぶ やさしい疫学 改訂第3版」日本疫学会
不要 オススメ度:★★☆☆☆
授業では使いません。先生がこの本を薦める瞬間は何度かありましたが、この本以上に先生のレジュメが丁寧なので残念ながら使う機会がありませんでした。
用語解説や計算方法などの説明が丁寧で、内容はわかりやすいので持っていて損はないと思います。お値打ち価格な点も魅力です。
【英語】
英語には教科書はありませんでした。シラバスには各科目の教科書を使う、とありましたが実際に使った覚えはありません。電子辞書が必要なぐらいです。
【歯科材料学】
「スタンダード歯科理工学 第7版」中嶌裕 他編集
必要 オススメ度:★★★★☆
授業では使いませんでしたがレポートを書く際に大活躍します。説明も丁寧で写真も豊富なため、レジュメだけではわからないところを補完できます。図書館にもありますが利用頻度を考えると買っておくべきです。なお、古い版のものでも十分使えます。
「歯科材料学 実習要項」
2000円
絶対必要 オススメ度:★★★★★
これは買わないと単位はおろか、授業に参加させてもらえません。毎授業ハンコを押されるため忘れた時用に2冊買う、ということもできないものです。買ったらロッカーに常に入れ、忘れないようにしましょう。
個人的には大学オリジナル実習書をわざわざ購買部で買わせるのはいかがなものかと思いますが、単位取得には不可欠のため、絶対に買いましょう。
【衛生・公衆衛生学】
「新編衛生学・公衆衛生学」安井利一 他編集
不要 オススメ度:★★★☆☆
授業では使いませんが良書です。内容もわかりやすく丁寧で、用語などを深く理解できます。自学習の際には必須ともいえる本なので余裕がある人は買いましょう。
定期試験はレジュメを勉強した方が点数がとりやすいです。この本はわかりやすいのですがあくまで辞書的な使い方をしましょう。
公衆衛生学はかなり軽視されがちですが、国家試験で頻繁に出される項目です。「実践」シリーズの問題集も衛生の範囲は700ページを超える膨大な量であり、2年生の定期試験対策で使わなかったとしても高学年になって必要になる時がきます。
【薬理学】
「現代歯科薬理学 第6版」鈴木邦明 他監修
不要 オススメ度:★★★★☆
内容がわかりやすく、授業の補助教材としてうってつけです。ただし、これを中心に勉強してレジュメを疎かにするととんでもない大怪我をします。僕はしました。
先生によってはこの教科書のページをレジュメに記載していることもあるので持っていると良いですが、そういう先生はレジュメもかなり丁寧なのであまり必要ありません。薬の名前や効能、現象の名前を調べる辞書的な使い方をすることをオススメします。
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以上です。何か気になることがあったらコメント欄にお願いします。